静かな音楽のあとで
わたしたちは
語りださなくてはならない
どんなに
それぞれが
小さくて弱い人間で
ひとつひとつのことに傷ついているのかを
静かな音楽のあとで
わたしたちは
語り
涙を拭かなくてはならない
どんなに
とめどない
悲しみが眠っていて
ふとしたことでそれがあふれてくるのかを
静かな音楽のあとで
わたしたちは
語り
手をにぎり
わたしは木となり
あなたは風となり
わたしは枝と葉をなびかせ
あなたはわたしを
いつまでも揺らしているのを
ああどうしてこんなに 静かなのだろう
わたしも あなたも この世界そのもの
わたしは 草原を行く雲の影
あなたは 丘の家の窓
<和合亮一@wago2828 さんの2015.1.30のツイツターより>
寒い朝、ツイッターのTLに流れてきた和合さんの詩をを4つ。
しいんとした言葉たちが私を抱きしめる。
寂しさと哀しみと怒りとそれらをまぜこせにした静謐さ。
ふと、あなたはどこにいて、
私はどこにいるのだろうと思う。
見失ったものたちが、
はるか遠くから浮き上がってくる。
何もかもなくしてしまって、途方にくれている小さな私。
行ったり来たり、なかなか進まない。
まだ言葉の力を信じたい。