右手首、粉砕骨折にて、
ばあちゃんは手術をし、
ただ今入院中。
あたしは昼前後に病院に行き、
ばあちゃんの用事をしたり、
話を聞いたりする。
その後、千円を手渡されて、
下で昼ごはんを食べてこい、と。
のそのそ日替わり定食やうどんセットを食べに行く。
もちろんお昼ご飯代くらいある。
断るのだか、千円を押し付けてくるので、
遠慮なくいただいて、
安くてうまくてほどほどの量のランチを食べることにしている。
なんか、同じ経験してるなあ、と思う。
実は6年前に亡くなった父もそうだった。
長い入院に母が付き添い、
昼間だけ、あたしが父に付き添った。
あたしはスマホをいじったり、本を読んだりして、あまり真面目な付き添いではなかった。
もう父はこう頭がんで喉を切開し、ことばを失っていたのに、
昼になるとそんなあたしに、
お昼ご飯を食ってこい、と、
引き出しからお小遣いをくれた。
抗がん剤治療してしんどいのに、
毎日忘れないのだ。
あたしは遠慮なく食堂で、
うまい昼ごはんをわしわし食べた。
父はもちろん、
ばあちゃんとはいろいろ事情があるにしても、
親とはいくつになっても親なのかもしれない。
ありがたく思う。
ばあちゃんの入院で、
空の上にいる父をまた思い出した。
孫がいてもおかしくない年齢なのに、
いつまでも娘のようにいるあたしがいる。
大きな声ではいえないけど、
明日もお昼ご飯代をもらって、
今日は何たべよっかなあ、と、
下の食堂にお昼をうきうき食べに行くと思う。
今日の空は、ぱっきーん。
気持ちがいい。