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桜はきらい

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ことしの花の…        新川和江


ことしの花の下にいて
去年のさくら おととしのさくら
いつの世かさえさだかではない
はるかな春の
おとことおんなに
散りかかっていた花びらを思う


そのあと
ふたりはどうしたか
父の父の 祖父(おおちち)だったかもしれない
母の母の 祖母(おおはは)だったかかもしれない
そのふたり


花はいくど咲き いくど散ったろう
ひとたちはいくど会い
そうしていくど別れたろう
うららかに陽は照りながら
ひいやりとなぜかつめたい花の下に
ことしのひとと共にいて





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好きな詩をひとつ。
まだまだ桜は散らない。
今日も晴れやかに揺れている。
遠くに近くに、桜が咲いている。


昨日は近鉄で大阪に行ったので、
石切から準急に乗り換えて、
ぼんやり座って、桜を眺めながら行った。
生駒にそって山桜が咲き誇っている。
ぐるり後ろを見ると、大阪平野。
いろいろなとこに桜が埋もれるように咲いている。
近鉄がゆっくりゆっくり生駒を下っていく。
なんと気持ちが良いことか。


今日は選挙に行き、
ぐるぐる溜まった用事を全部すませた。
やっと踏み台昇降用の踏み台も買った。
明日から、ワシはがんばる。
足腰を鍛えて、痩せる。
手術をして、だらだら暮らしていたら、
体重が2キロ増えて、一切減らない。
困った、困った、こまどり姉妹である。
明日から、絶対痩せるのだ。





あんなに嫌いだった桜。
うげー、であった。
本来、ひねくれまくってるから、
誰からも愛される美しいものが苦手だった。
あたしは美しいのよ、
と、これ見よがしに咲きゃあがって。
まるで身持ちの悪いオンナみたいだ、
と、思っていた。


そんなことを以前エッセイに書いたら、
すこし年上の岩下志麻さん風の美しい小説家の先生が、
別にこれ見よがしに咲いてるわけじゃないでしょ。
あれは生きるために咲いてるのだと思うわ、
と感想を話された。


目に見えてることは、
自分のこころの反映なのかもしれない。
桜を嫌いなのは、
あたしが自分を嫌いだったからかもしれない。
生きることで、
あたしは少し少し自分を好きになって行った。
それと交差するように、
あたしは素直に桜を見つめることができるようになった。


美しくと思うから苦しいのだ。
誰かと比べるから苦しいのだ。
必死に生きていたら、花が咲いていた。
ああ、自分の花はきれいだな、
生きるっていいな、
と、ひとり思えばいいのだと思う。




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去年のJONTEさんのインタビュー記事⬇︎
再演なるキンキーブーツ についても、
いろいろ話をされています。
良ければ読んでみてください。














by haryhareh | 2019-04-07 17:24 | 好きな詩や本のこと | Comments(0)

還暦元年。まだまだ食べざかり、伸びざかり。毎日、すっとんきょうに、真面目に生きてます。日々のこと、好きなこと、JONTEのことなどをだらだらと。アイコンは川島小鳥さんの写真集「明星」。


by haryhareh
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