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キンキーブーツ


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面白かった、キンキーブーツ 。


経営不振に陥った老舗の靴工場の跡取り息子チャーリーが
ドラァグクイーンのローラに出会い、
差別や偏見を捨て、
ドラァグクイーン専門のブーツ工場として再生する過程を描いたミュージカル作品。






今回は、春馬くんから、目が離せない。
いや、ローラからか。
希望、絶望、揶揄、不安、悲しみ、優しさ。
くるくる変わる表情の裏にある深い絶望と強さ。
行ったりきたりする。
見逃したくないのではない。
目が惹きつけられて、離せないのだ。



始まってすぐくらいに、
あたしに合うブーツが手に入るのなら、
あたしの左乳あげてもいうわよ、
と、ダミ声でいうローラ。
まあ、おもしろい事いうのね、
って笑ってしまう。



お父さんの望むような息子になれなかったと、
チャーリーと語り合う場面。
二人ともそうなのだ。
同じ歌を交互に歌う。
泣きそうになる。
なぜこんなに子どもは抑圧されてしまうのか。
それは、お父さんが好きだからだ。
どんなお父さんであろうと、
父を喜ばせたい。
だから、望むような息子になりたかった。
でも、なれなかった。
いつまでも罪悪感にとらわれて、生きる。
生き方がねじくれていく。
苦しい。




でも、自分らしく生きたい。
自分でありたい。
でこぼこになりながら、
傷だらけになりながら、
自分らしく生きたい。






終わり近く。
美しい白いドレスを着たローラは、
老人ホームに慰問に行き、
父と和解をする。
間違っていたら、
またわかる場所まで戻ってやり直そう。
悪かった、お前を愛している。
ほんとうに会いたかった。
来てくれて、うれしい。
そんなやり取りが、
短い時間の中でそっと繰り広げられる。
和解とはなんと素晴らしいこころのやり取りなのか。
いろいろなことが、
ほろほろとほぐれていく。




ミラノにキンキーブーツ を出品する日が近づいてくる。
チャーリーがイライラして、
ローラたちの存在を恥ずかしく思うような発言をする。
本音なのか、
口を滑らしただけなのか。
とても大事な場面。
ローラは強く言葉を発する。
ローラたちは、ミラノにはもう来ないかもしれない。





ミラノのショーに、
やっとローラたちがやってくる。
この場面は武者震いしてしまう。
ダンスも演技も歌も立ち居振る舞い全てが、
三浦春馬おそるべしである。



血も涙もない、という言葉があるけど、
初演に比べて、今回のローラには、
さらに血も涙もたっぷり流れていたと思う。
少し大人になったローラ。
しなやかに、強く、色っぽく、オトコらしい。
柔らかいしぐさ、激しさ、正直さ。
全てがいい。



春馬くんはずっとローラを演じたいのだろうな、と思う。
ローラをやりたいひとはいっぱいいるだろう。
でも、渡すもんか。
今回も次もその次も俺がローラだ。
そんな強さが今回のローラには、
ありありとにじみ出ていた。





わがJONTEもすんごく良かった。
ダンスがむっちゃうまい。
工場員4人がダンスを踊る場面。
JONTEは客席から見ていちばん左側。
ミュージカルで腕を鳴らす人ばかりに混じって、
うちのJONTEも負けちゃあおりませんぜ。
指の先まで気持ちがこめられていて、
4人の動きがぴったり。
なんと美しいこと。
歌い踊り躍動する姿に、
JONTE、あんた、すげー、
とワシは感動しました。



舞台の薄暗い工場の中を、
斜めにすり足おっさん走りで、
すごいスピードではけていくひとがいる。
あっ、JONTEだ。
JONTEが走っていく。
スリムのパンツを履いている。
お尻もキューティハニーほどではないけど、小さくなっている。
いつもスリム、履けばいいのに。
小さくどたどたおっさん走り、可愛かったなあ。



どうもそれは、
ハリーに早着替えするために走っていたらしい。
すぐに、ハリーが衣装を変えて、
ギターを持って登場。
工場員の時に被っていたキャップと、
長袖のTシャツは脱いで、
少し高めのシャツとジャケットを着て、
大急ぎでやってくる。
髪の毛は撫で付ける時間がなかったのか、もじゃもじゃ。
天パーの髪の毛は、
帽子を被るとペチャとなって、
なかなか自由奔放。



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やるしかないさー🎵


むっちゃハリのあるハリーの歌声。
いい歌声。
カッコ良かったさー。



登場するひとがいっぱいで、
そのたくさんの登場人物たちが、
絵のようにキンキーブーツ の物語を紡いでいく。
JONTEもカッコ良かった。
命かけてやっていた。



JONTEのキツい気概は変わらないで、
そこにあった。
大丈夫。
うちのJONTEは、
たまにヌケサクするけど、
なんでもできる子なのだ。



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by haryhareh | 2019-05-22 15:16 | 舞台や映画やテレビ | Comments(0)

還暦元年。まだまだ食べざかり、伸びざかり。毎日、すっとんきょうに、真面目に生きてます。日々のこと、好きなこと、JONTEのことなどをだらだらと。アイコンは川島小鳥さんの写真集「明星」。


by haryhareh
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